「でりしゃすぽしゃけ」オープン秘話

契約からオープンへ

契約は居抜きの場合「不動産業者」だけでなく「前店舗責任者(もしくは居抜きを委託された業者)」との3者交渉となります。

契約 〜知らない事ばかり〜

決める前に店舗を見せてもらったり、契約内容の確認、引き継ぐ機材の内容や状態のチェックなどをしました。

不動産業者さんへは通常の不動産契約とは別に保証金というものを加算されます。これは店舗を貸し出した状態に戻すという「現状復帰」のお金になります。算定方法はわかりませんが、思ってた高額でした。ちなみに、借りたの状態ではなく、前店舗が入る前の新品の状態に戻すことを指します。なので、それがどう言う状態なのかは写真でしかみたことありません。完全にオフィス風でした。多分店舗の広さやいろいろな計算方法があるのでしょう。なので想像の3倍くらいの契約金がかかりました。

(業者さんが搬出作業をしている様子です)

居抜きの場合、引き継ぐのは今後も使える嬉しい機材が手に入るだけではなく、次の店舗で使う予定のない機材や内装、皿や前の店のメニューに至るまで、置いてあるもの全て引き継ぎます。そして、閉店の状態のままなので、相当汚れている場合が多いです。

それも含めてお得かを検討しました。たぶんお得。

ということで、お金のことは不動産さんと前店舗の方がいろいろ相談してくれて、お得だと言うので、さっそく契約しました〜。

私たちは契約後、オープンまで約2ヶ月の期間でそれを仕上げていきました。

 



準備期間〜壮絶な2ヶ月〜

契約すると、そこからはメイドらしく、得意な掃除の時間です。(ごめんなさい。掃除は苦手です。)

準備期間の流れはこうでした。

①(契約前)業者さんとの打ち合わせ

工事業者さんは運良く、全店舗の業者さんが担当してくれることになりました。図面はもちろんのこと、図面ではわからないし、見てもわからない、電気の場所や水道の場所がわかる「宝の地図」をもっておりました。

ゴミ処理業者さんは、清掃業も行っており、同時に依頼することができました。まとめての依頼と言うこともあり、スケジュールを組むのがスムーズと褒められました。

まずは事前に完成図を共有しよう!です。事前にこれでもかってくらい具体的に店舗の内装を決めていきます。

想像の20倍くらいです。

今回はキッチン部分だけだったのですが、本来の店舗を1から作る場合壁の位置をmm単位で決めていきます。壁の厚さもです。コンセントの場所や何センチの位置につけるなどにいたるまで全てを決めておかないと、工事は進みません。

「現場のイメージで決めていくわ」とか言ったら、きっと業者さんは動けません。

業者さんは成果を出せないことを悲しむとおもいます。事前に完成イメージまで持って行きましょう。それでもたくさん確認事項はでるとおもいます。

②(2日〜3日)機材撤去・不用品撤去(工事業者さん・ゴミ処理業者さん)

事前の打ち合わせを完璧にこなし、契約を終了したら、ここでなんと「鍵の授与式」をさせていただけます。これは「自分のお店なんだなぁ」と一番感じる感動の瞬間です。

余韻に浸る間も無く、翌日からは業者さんが突入してきます。(機材確認は契約前にしておりました。壊れているものや調子が悪いものを確認済)マスキングテープのようなもので印をして業者さんが迷わないように事前に決めておきました。初日は立ち合いをして責任者の方と資料を使って確認しあいました。細かいものは「ここは捨てないでくださいゾーン」を作って死守しました。

1日目は前店舗が使用していた「目の前で焼く鉄板の切断作業」がすごかったらしいです。

2日でほとんど終わり、後日とりにくるね。みたいなものがあったと記憶しております。

全店舗は「高級ステーキ屋さん」だったので、多数の私たちが使いきれない機材は撤去され、キッチンはスカスカになり、

もうどうしたこれ?って状態になりました。

 

③(1ヶ月以上)掃除(自力&掃除業者さん)

掃除は普段の掃除なら任せろ!ってことで引き受けたのですが、想像を絶する内容でした。ステーキ屋さんというのは想像以上に油が飛んでいます。焼いている時に充満する室内には壁や天井シャンデリアまで油がこびりついていました。

あのステーキの「ジュー!」って持ってきてくれるサービスたまりませんよね!その時の油はしっかり床に染み込んでおります。しかもカーペットなので吸い込むに決まってますよねw

どのぐらいかというと、最初はカーペットと気付かず、「病院のちょっとゴムみたいな床」と思ったぐらいです。

掃除業者さんはキッチン側の素人では太刀打ちできない所を担当、そして、私たちは簡単だと思っていた客席側を担当しました。

キッチンは恐ろしいスピードで「伝説の掃除用具」と「謎のなんでも落ちるシュッシュ」を使い次々に襲いかかる汚れを撃退していきました。早かったのですが、それでも1日で終わらす予定が3日かかっておりました。。。

一方私たちは、貧弱な装備で戦い続けましたが、夜中朝方までやっても進まず、いろいろ前職の卒業やらで、意識飛びそうになったり、肺炎にかかったり、いろいろ辛かったです。

あまりにも進まないので「謎のなんでも落ちるシュッシュ」と「20リットルくらいの大量の液」をもらいました。みんなの協力を得ながら少しずつきれいになっていきました。ありがとうございます。

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